EDの原因 国内でも推定1000万人の男性がED

EDとは男性の性機能障害(勃起傷害・勃起不全)のことで、日本においても全国で1000万人以上の患者がいると推定される、ごく一般的な病気です。

 しかし、性機能に関する病気なだけに恥ずかしくて病院に治療に行くことが出来ずに一人で悩んでしまうことが多く、その治療率は5%未満だと言われています。

 EDは決して不治の病ではありません。この病気を正しく理解し、治療薬の処方など適切な治療を受ければ治る可能性が十二分にあるのです。EDは命に関わる病気ではありませんが、充実した人生を送るためにも、決して放っておかずに、まずは正しい知識を身につけることが大切です。

 EDの治療の第一は、喫煙や高血圧、糖尿病、高脂血症などの生活習慣病の原因を取り除くことでしょう。これに加え、ED治療薬の服用を行うことになります。心臓の病気などにより薬を服用できない場合「陰圧式勃起補助具」「陰茎海綿体注射」「陰茎プロステーシス」などによる治療も医院で行われます。

 EDの治療で薬を服用する場合、65才以上の人、心疾患・肝疾患他基礎疾患のある人は、心電図、採血等が必要になる場合があります。また、ED治療用の内服薬は、保険が適用されないことも注意が必要です。

 しかし、心理的なことが要因となっているEDや、夫婦間の調整などで解決を図れるEDは、カウンセリングだけで治ることもあります。夫婦間の調整の場合、夫婦そろってのカウンセリングが原則となります。

 男性ホルモンを利用したED治療もあります。特にアメリカでは男性ホルモンによる治療が盛んに行われているようです。治療法は、男性ホルモンの軟膏を塗ったものを内股に貼り付けるものです。効果は結構あるようですが、前立腺肥大や前立腺がんの進行といったリスクもあるようです。

 さらに、器具を使ったED治療が「陰圧式勃起補助具」です。主に器質性EDの人(糖尿病で末梢神経に障害があったり脊髄損傷で伝達神経に障害がある人)向けの治療方法です。バイアグラやレビトラを使えない人、または使いたくない人の選択肢のひとつでもありますが、治療というよりは器具を使って人為的に勃起状態をつくるということになります。